この世の中には、昼と夜、表と裏、男と女のように、陰と陽が存在します。
そして、私が研究する算命学にも、陽占と陰占というものがあります。
生年月日の干支(十干、十二支)をそのまま使ってみていくのが陰占、
干支を規則に従って貫索星、石門星などの星に変換してみていくのが陽占と呼ばれます。
例えば、2018年4月1日に生まれた人は、
戊(ぼ)の戌(いぬ)の年
乙(おつ)の卯(うさぎ)の月
癸(き)の亥(いのしし)の日
という干支になります。
それぞれの干支を、右から縦に、年、月、日でこんなふうに書きます。
ここから、現実的にその人が持って生まれた「氣」の質の特徴や個性を見たり、
いつ、どんなことが起こりやすいかを見たり、
相性をみたり、果ては親族、先祖との関係や因縁をみたりもします。
これが陰占です。
一方、詳しい変換規則は省略しますが、
干支を変換して星を出したのが下図です。
ここから、例えば、
天将星は社長タイプで慎重だけど現実的なパワーが強いとか、
石門星は和合協調力が高いなどというものが見えてきます。
つまり、その人がどんな想念(思い念ずるエネルギー)をもっているかを見て、
性格、氣質、宿命能力、適性などをみたり、
行動や思考のパターンや価値観などをみたりするのです。
これが陽占です。
東洋では、陽は精神を表し、陰は肉体(現実)を表すとされていて、
陽占は人の精神部分を主に見るのに使われ、
陰占は人の現実的な部分を見るのに使われます。
人の性格にも、精神的な部分と、現実的な部分がありますが、
一般的に人がどんな性格をもっているかというときには、
精神でとらえるとわかりやすいのです。
例えば、自分は優しくおっとりしていて、強気に出られない性格だというのは、
自分が精神で感じ、自覚しやすいものです。
なので、他人から「あなたは優しい人ですね」と言われたとき、
「ああ、やっぱりそうか」と納得しやすいのです。
しかし、現実的な部分は自分では自覚しにくいのです。
これは、例えば、他人から「あなたは青い顔をしていますね」と言われても、
鏡を見なければ自分の顔が青いかどうかわからないのと同じです。
なので、陰占で〇〇の性格ですねと言われても、ピンとこないのです。
自覚せずにやっちゃっていること、知らず知らずのうちに行動していることだったりするからです。
自分にしっかり向き合っている人、
自分は何者かを探し続けている人にはピンとくるかもしれませんが、
多くの場合、「あまり当たっていないな」などと思われてしまうのです。
そこで、占い師さんは、たいてい陽占を使って占います。
そして、「うわあ、当たってる」と感じてもらい、信頼されてから、
陰占を使って出来事や因縁関係などをみていくのですね。
また、占い師さんによっても、陽占が得意な人と、陰占が得意な人がいますので、
同じ人に対する鑑定も異なる見方がされることがあるのです。
実際、私の場合も、まず初回の面談では、陽占中心にお話します。
そして、特に経営者の方など、定期的に相談に来られて、
「今年の流れはどうなりそうですか」というような質問に答える時には陰占を使います。
そして、ミッションメンタリング(R)で、人生ミッション(自分軸)を確立する時には、
その人の想念や適職、価値観を見るので、陽占を使います。
用途に応じて、使い分けがポイントなのです。
では、また!