私も、よく、セミナーを受講するのですが、
ときどき、残念に思うことがあります。
「ああ、この人、もっと、伝わる話し方を学べばいいのに・・・」
人から何かを学ぶとき、
その人が、何を知っているかではなく、
何をやってきたかの方に興味を持ちます。
その人が、すごくたくさん勉強して、いろいろなことを知っているということよりも、
どんな経験をし、それをどれだけ自分の糧としているかが重要なんです。
セミナー講師の方で、おそらく一所懸命勉強してきたんだろうなと思うほどの膨大な知識を持ち、
正確に伝えようと頑張っていらっしゃる方を見受けますが、
あまり響かなかったり、頭に残らなかったりします。
一方、おもしろいセミナー、心に残るセミナーは、ほとんどが事例中心です。
自分が苦しんだり、悩んだりした中で何を学び、
それをまた実践してきたことを面白おかしく話すセミナーは、
実際に伝わるセミナーであり、受講者が感動、感じて動くセミナーになっています。
陰陽五行では、
学び教える水、
伝達は火に分類されます。
学んだことを、そのまま伝えようとすると、
水が火を消すように、水は火を剋します。
すなわち、学びはそのままでは伝わらないのですね。
(もちろん、学校の勉強のように、知識を教える→学ぶと言う場合は、水→水ですので問題ないのです)
学びを人に伝えて、実際に感動と共感で動かそうとする場合には、
水から直接火に向かうのではなく、
水から木に向かい、それから火に向かうとよいのです。
木は、水のエネルギーをうけて、種が芽を出し、成長し、花を咲かせ実をつけます。
それと同じように、学んだことを生かして、自らが実践・行動すること、
そして経験から得られることを大事にすることなのです。
木が大きく育てば、当然、その大樹が燃えて火がつき、
大きな火になり、長く燃え続け、炎は広がっていきます。
単に知識を伝えるだけなら、インターネットで十分です。
でも、知恵を伝え、感動と共感で人を動かしていくためには、
自ら、自立型姿勢で実践すること。
これにつきるのですね。